経営情報

トップメッセージ

皆様におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

また、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。

2020年12月期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にありますが、持ち直しの動きが見られます。今後の先行きにつきましては、感染拡大の防止策を講じるなかで、持ち直しの動きが続くことが期待されますが、国内外の感染拡大による下振れリスクの高まりに十分注意する必要があります。また、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。

 

当社グループの主要顧客である流通食品小売業におきましては、感染症の影響が続くなか、様々な対策を講じながら事業継続が図られ、国民生活を支える重要産業としての役割が果たされております。また、これに伴い、流通食品小売業の事業基盤の一端を担うITサービスの社会的意義も増大しております。

他方、中長期的な視点に立てば、流通食品小売業は、人口減少に伴う市場縮小の脅威にさらされていることに加え、共働き世帯や単身世帯の増加といったライフスタイルの多様化を背景に、コンビニエンスストア、ドラッグストア、インターネット販売事業者など他業態との競争激化、さらには、キャッシュレス決済普及への対応、人手不足や最低賃金の引き上げによる人件費の高止まりといった問題に直面しております。このように厳しさを増す経営環境を打開するためには、DXの推進等により、店舗運営の効率化や、卸売業及び製造業とのビジネスコミュニケーションの円滑化を図るなど、生産性向上に向けた取組が不可欠となっております。

官公庁におきましては、菅政権発足とともに成長戦略の柱としてデジタル庁の設置が掲げられ、感染症に対応する中で明らかになったわが国のデジタル化の遅れを取り戻し、行政手続や商慣行におけるデジタル化を飛躍的に推し進める機運が高まっております。各種行政手続の迅速化のみならず企業活動を含む社会全体のデジタルインフラとしての潜在力を持つ「マイナンバーカード」の普及促進や、紙・対面に基づく様々なやりとりをサイバー空間において実現するためのデータ流通基盤となる「トラストサービス」の整備、すべての小中学生を対象に1人1台のパソコンを配備する「GIGAスクール」構想に基づく教育ネットワークの充実といった具体的な取組が既に推し進められているところです。
一方、近年わが国においては大規模な自然災害が頻発しており、国民の間で、防災・減災への関心が高まっております。いかなる状況においても、住民が、必要な情報を速やかに受け取ることができる仕組みの整備など、安全安心を確保するための取組が求められております。

 

このような状況のもと、当社グループは「LINK Smart~もたず、つながる時代へ~」をブランドコンセプトとして定め、「シェアクラウド(共同利用型クラウド)」による安心、安全、低価格で高品質かつ高機能なクラウドサービスの提案を積極的に進めてまいりました。

携帯電話販売市場におきましては、2020年4月から5月にかけて、緊急事態宣言の発出に伴いドコモショップの業務を縮小する措置が講ぜられるなど感染症の影響が及んでおります。また、端末価格と通話・通信サービスの利用料を分離する「分離プラン」への移行、通信キャリアの新規参入、日本電信電話株式会社による株式会社NTTドコモの完全子会社化、各通信キャリアによる格安の大容量プラン投入など、環境変化が非常に激しくなっております。加えて、MVNO事業者の動向や、オンラインでの端末購入の普及に伴うドコモショップの役割の変化などにも注意を払う必要があります。市場環境の厳しさが増す中、5Gサービスの開始による新たな需要の創出や、2026年3月に予定されている3Gサービス終了に向けた端末買い替え需要の喚起など、機会をとらえた事業展開に取り組んでいく必要があります。

 

このような状況のもと、当社グループは、応対品質の維持・向上に努め、顧客ロイヤルティを高める取組に注力してまいりました。

また、当社グループは、2016年に、当連結会計年度を最終年度とする5ヵ年中期経営計画を策定し、「シェアクラウド」によるサービス展開を進めてまいりました。その結果、売上高は目標107億円に対して127.7億円、また、定常収入は目標49.5億円に対して64.2億円となり、それぞれ計画を大幅に上回る結果となりました。

経常利益は、開発投資に係る償却負担が上振れたこと等により、目標11億円に対して9.5億円となり目標達成には至りませんでしたが、5ヵ年の間に、主力の流通食品小売業向け基幹業務クラウドサービス「@rms基幹」の次期バージョンをリリースし大規模小売業3社に導入したほか、企業間連携プラットフォーム「C2Platform」の開発への着手や、トラストサービス関連の認定取得など、今後の更なる成長に向けた取組を着実に進めることができました。

 

新型コロナウイルス感染症の拡大により生活様式が大きく変化し、あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ったこれまでにないビジネスモデルの展開が急速に加速しており、各企業は競争力維持・強化のために、デジタルトランスフォーメーション(DX)をスピーディーに進めていくことが求められています。

また、情報サービス業界は、クラウドサービスの普及を着実に進め成長を続ける一方、AIの本格的な利用にも着手しております。現在の主流であるディープラーニングを中核技術とするAIは、大量のデータを学習することで判断精度を上げていく性質があることから、大量のデータを扱うクラウドサービスと親和性が高く、AIを組み込んだクラウドサービスは、ユーザーにおける生産性向上に従来以上に大きく貢献する可能性を秘めております。今後、AIの利用が活発化していく中で、クラウドサービスはさらに便利なものとなり、その普及も加速度的に進んでいくものと考えられます。

このような経営環境のもと、当社グループは「LINK Smart~もたず、つながる時代へ~」をブランドコンセプトとして定め、「シェアクラウド」による安心、安全、低価格で高品質なクラウドサービスの充実と積極的な展開を図り、当社グループのさらなる成長を実現するため、以下の項目を対処すべき重要課題として取り組んでまいります。

今後も皆様方のご期待にお応えできるよう、更なる業容の拡大と継続的な企業価値の向上に努めてまいりますので、引き続き変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。

 

2021年3月
株式会社サイバーリンクス
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